からふる。

休学・東京留学した地方女子大生の本音

誰も教えてくれない!就活に留学経験は役に立つのか

 

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大学時代やってみたいという人が多い留学。誰しも一回は興味を持ったことがあるのではないだろうか。

 

憧れのアメリカ留学や研究留学といったアカデミックなものから
大学の制度を使って単位互換できる交換留学や海外でで働いく経験をメインとしたインターンシップ留学(海外インターン)などもある。
今の流行は短い期間で安く留学する人にはフィリピン留学やフィジー留学などだろう。(らっしゅ調べ)

 


日本ではパスポート取得者が人口の4人に1人と非常に少なく、これだけグローバル化が進む中でこれはまずいということで文科省は「トビタテ留学JAPAN」という返済なしの留学奨学金制度を作り、学校教育には小学校から英語が教科化される動きが出て来たりとグローバル人材を育てる手段として留学は効果的だとされてきた。
昔に比べれば留学経験者の経験談をネット上や本からも調べることができる時代で比較的情報収集が容易なこともあり、海外留学に行く学生は年々増えている。

www.tobitate.mext.go.jp


学生が留学する主な理由は「語学力の向上」や「異文化理解」。その他「専門知識の獲得」「課題解決能力の獲得」「純粋に海外で暮らす経験をしたいから」など理由は様々あるが、多くの学生から聞くのが「就職活動に役に立つから」という動機だ。

 

しかし、ながら実際留学することはお金も時間もかかるので多くの学生が検討するものの諦めたり、留学を就職活動に役立てきれていない人もいるように思う。

 

そこで今日は、留学は本当に就職活動に役立つのかということについて考えてみたい。

 

社会人に聞いた留学がキャリアに役立つ理由

社会人に複数人に留学はキャリアに役に立つのかというのを卒業論文に書くという名目で聞いてみた。

大抵の人は「海外には出た方が良い」と答えたのだがその理由をいくつかピックアップしてみる。

①視野が広がる(異文化理解)

②自分でなんとかしないといけない経験から課題解決力が身につく
③トップレベルに触れることで自分の実力が分かる・上には上がいると謙虚になれる

④専門知識・語学力がつく

⑤困難をやり遂げたことから自信が付く

⑥モチベーションが高い海外の友人ができる(海外ネットワーク)

人間性の向上・心の余裕

⑧キャリアへの明確な目標の獲得

⑨人目を気にしなくなったこと

⑩積極性が増したこと(海外では言わないことは察しないため)

大学生の思っている目的とは違った目線でのものもいくつある。
海外に行ったことの効能は、外国語を話さなければコミュニケーションが取れないという環境に常に置かれることで語学力やコミュニケーション意欲の向上になっていることが大きい。
多くの学生が日本人学生と固まってしまってそんなに話せなくなる前に帰ってくるということを経験する中、そのような明確な必要性がモチベーションに繋がるということを認知した上で留学に望み、自らそのような環境を選ぶことで語学力の向上に挑む人もいた。

 

その中で最も印象深かったのが、大学時代にオランダに留学された大学の先生が言った「人間性を磨くということにおいて留学は大きな意味を持った」という言葉だ。教員養成課程の先生とうこともあり、教師の役割は学問の専門知識を教えることに留まらず、生徒に学ぶ楽しさを教えモチベーションを与えることと、子供の人格を育てるために高い人間性を持っている必要があると言う。そういう面で、自分の常識が通用しない海外という環境で困難を乗り越える経験は、非常にその人の器を広げると言う。

 

海外留学に行くことで得られることとしては
視野が広がるというのは間違いないが、
多くの社会人が海外に行くことで得ていたのが、人目を気にしなくなったということと、自分の意見を積極的に言うようになったということ、過酷な環境を乗り越えた自分に自信がついたと言うことであった。人のせいにしなくなったり、自分でなんとかしないといけないという責任感などまで身についた人もり、総じて「人間性の向上」ということができそうである。

 

また、その留学において自分の限界に挑戦し成し遂げたような経験のある人は往往にして自信があり、そのあとのキャリアに繋がる明確な目標や理想ができていた。
海外留学はその人のキャリアや価値観に大きな影響を与え、モチベーションのアップや次のキャリアの目標に繋がると言えそうだ。

 

留学が就職活動に良い影響を与えなかった人の例

時には留学に失敗したとかポジティブな経験にならなかったという人もいる。
そうような人はどう言った点が良くなかったのだろうか。こちらもいくつかリストアップしてみる。

①受け身だったためモチベーションが続かなかった

②休み時間などに日本人と過ごしてしまったため、あまり語学力につながらなかった

③語学力が低かったため授業や会話についていけず自信をなくした

④周りの学生より自分から積極的に発言したり授業を取ったりできなかった

⑤積極的な学生が多くてクラスに馴染めず孤独だった

⑥自分の留学経験をうまく話すことができずうまく自己PRにつなげられなかった

⑦留学経験者は他にも多くいたのであまり印象に残せなかった

 

これらの学生に共通していたのは、なんとなくの興味で来たとか与えられたものだけをこなし、受け身だったということが多いように思う。そのような学生は自分に自信がないことも多いので、積極的に周りに関わり助けてもらったりすることも困難なため、さらに自分に自信をなくして行く悪循環な印象を受けた。その本質的な原因は目的意識がないということが決定的なようだ。

または言語化が苦手だったり、自分の経験の棚卸しが足りないことも就活にうまく役立てられなかったということが大きいように思う。

 

留学を就職活動に役立てるには

以上を踏まえた上で留学経験を就職活動で役立てるためのポイントを紹介する。

明確な目的意識や目標を持つ(留学後に目指すところや目標をなんとなくでも考えておく)
明確な目的意識や目標の存在は、何のために留学しているかをしっかり意識し、
充実した留学生活を送るのに役立つ技術でもある。
ただ興味があるだけに留まらず、どんなことを経験したいのか、どんなスキル・知識を得たいのかというものを明確にし、それにあった目標を立ててみよう。
それだけで、留学に取り組む姿勢が随分変わる。
意義のなることにモチベーションを感じる人は特にこの目的をしっかりと持つと良いだろう。

 

自分が頑張れる環境を意識的に作り出す

不安は人が学習をする上で過剰な時は勉強の阻害になる。誰か聞ける人がいるというのは心強いし、知り合いに少し話すだけでずっと心が楽になる。

慣れるまでは家族に連絡するとか週に一回は友達と出かけるというルールを作るのも良い。適度なストレスとリラックスできる環境づくりは重要だ。
また、相談できる友人を作ったり、アドバイザーの人などを積極的に頼ろう。自分だけではわからないことを助けてくれる。
友達と競い合う、自分の部屋ではなくて図書館など人に見られてるという意識のなかで作業するという方法もモチベーションを高めるのに効果的だ。
語学を集中的に極めたい人なら日本語は授業中は絶対話さないなど自分ルールを決めても良いだろうし、日本人と極力関わらず英語しか話せない状況におくのも良いだろう。

一人で頑張るのが得意な人もいれば誰かとやるのがモチベーションになる人もいるので、自分にあった環境やルール作りを心がけてみよう。

 

③留学経験の棚卸をしっかりする

就職活動においては企業の人事に自分の経験がいかに頑張ったものであるのか、その経験で自分がどう成長したりありたい自分がみつかったのかなどを説明できなければいけない。留学経験を振り返り、得たものをしっかり言語化することが就活に役立てる鍵となるのではないだろうか。留学後、自分にインタビューする感じで自分の留学のことについて整理する時間を取ろう。
自分としっかり対話し、人に伝えられるようにしておくことで就職活動やその他の活動がスムーズになるだろう。留学体験を発表する場を自分で作ってしまうのが一番おすすめである。

 

まとめ
留学経験は多くの人にとってキャリアや価値観に影響を与える経験になる。
その経験を生かすのは目的意識と経験後にしっかり自分の経験の棚卸をすること。
単に「留学さえしていれば、就職の時に有利」ということではなく、その経験を通して何を得て、何をしていきたいかをしっかり伝えることが重要。就職活動では、なぜ留学したのか、留学をしたからこそできた経験とそこから得られたこと、今後留学経験をどのように活かしていきたいか等をしっかりと伝えることが目的意識なく留学した学生との差別化になるだろう。

 

一旦レールから外れると戻りにくかった日本でも留学経験者のグローバル化へ対応する期待もあり、今では自ら主体的に行った留学経験は高く評価される時代だ。

これから留学を考えている人にはただ何となく留学するのではなく、なりたい自分ややりたいことの追求にこの大学時代の留学生活を生かしてほしい。