からふる。

休学・東京留学した地方女子大生の本音

就職前に自分を支配している価値観は知っておくべき

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個人の価値観はその個人経験からしか形成されない。


学校という箱の中で学び続けている大学生は、基本的に自分の家庭から受けた教育による価値観と学校や部活やサークルという小さな地域コミュニティの中の価値観に順応していく。

基本的には人は自分の価値観に無自覚に生きており、多くの人はそれを就活の機会になって知ることになるし、自覚しないまま人生を終える人もいる。


今生きているのが辛いと感じる人はそのコミュニティから得た価値観から今をポジティブに捉えることを妨害されていることもあるのだ。
知らず知らずのうち、親の影響で強い価値観に縛られ、
「自分のあるべき姿」と「本当の自分のありたい姿」の中で葛藤している人もいるのではないだろうか。

私は休学中にそれに気づき、時間をかけて克服することができた。

自分の価値観を知りたい、親の考え方に左右されやすいという人にぜひこの記事を読んで欲しいと思う。

 

自分のしたいことを知るための第一歩は自分の専門家になること

自分の価値観を明確にする 

就活の時に求められる自己分析はよく過去の経験の棚卸しから自分の強みや特性を分析しろと言われる。
これは自分の大切にしている考えや思考の癖を言語化し人に納得できるよう説明できることが求められている。

人の価値観は基本的に経験からしか形成されない。
そのため多くの人は幼少期の家庭環境や日頃の習慣から自分の価値観が決まってしまう。そのため、就活では自分の過去の振り返りから自分がどういう人間であるのか、そういうことが好きでどういう時に動くのかを分かりやすく説明しろというのである。
就活の面接が難しい理由は、日々何気なく行動していた自分の思考や行動の癖を人に納得できるように伝えるために言語化し、分かりやすく伝えなければならないからだ。

 

けれど、多くの就活イベントや就活本では
モチベーショングラフや自分の過去の経験リストから共通項を探す、なぜを7回繰り返せという方法論だけが書かれているものも多くて、なかなか自分の強みや価値観なんて分からないという人もいることだろう。
一人で自分自身の価値観に気づけるのはずっと一人でいた時間の長い人やひたすら自分のことを考えるのが得意で自分を客観的に見ることができる人くらいで、多くの人が自己理解できていない。


考えるのが苦手な人にもぜひおすすめしたいのは、人と本と旅から絶えず学び続けることだ。
経験が制限される今の教育の中では人・本・旅から学ぶことをおすすめする。
自分が大学生活でその3つを大切にすることで自分の価値観を知った瞬間をいくつか書き綴ってみようと思う。

 

人とは字のごとく人に会うことで学ぶことである。
普段関わっている家族や友達ではなく、新しいコミュニティに属している人と話してみることで自分の持っていない価値観や逆に自分だけが持っている価値観に気づくだろう。
基本的にはどんな人からも新しい価値観を得ることができると思っていい。
ただし、価値観が違うことで排他的にならないように気をつけるべきである。
自分と違う価値観を持っている相手を否定するのではなく、そういう価値観があるのか、なぜそのように思うのかを追究していくことが他者理解にも自己理解にも繋がるのである。
最初は新しい価値観を得る中であれもいい、これもいいと影響を受け、自分の軸がブレていると悩むこともあるかもしれないがそれでいい。
最初から価値観が決まりきってしまう方が怖い。20代までは自分の価値観を良いものに書き換えることができる可能性が十分にある。
良くも悪くも影響される中で自分に合った価値観を一つずつ身につけていけばいい。
そして自分の悪い価値観に気づいた時はそれを改めるように心がけるか、それとうまく付き合う術を学ぶべきである。そうやって心は磨き続けることができる。

私の場合、イベントに参加したり、自分の興味のあるキャリアの人たちが集まる場に行ったり、就活であればOB訪問などで人に会う中で自分の考えをぶつけたり、悩みを打ち明けてみる中で自分の価値観を知った瞬間が多かった。
赤の他人なので不思議と親しい人よりも相談しやすかったりもした。



本から学ぶことは古い方法と思うかもしれないが、ずっとこの方法が生きているのにはそれなりの理由があるものだ。
本は先人たちの生きて得た経験と知恵の結晶である。人生の教訓であったり、歴史から学べることも数多くある。
今はWebで検索するだけで様々な情報を得ることができるが基本的には情報の質は良くないと心得るべきである。

 

自分のおすすめする大学時代に読んでおいた方が良い本はこちらの記事で紹介している。

http://rkym6921.hatenablog.com/entry/2017/07/25/101731


情報社会の中ではいかに質の高い情報を得て活用していくかが人生を豊かにする鍵と言っても過言ではない。
知識の差がビジネスにもなりうるものだ。知らないことで他人に搾取されないようにするためにも情報を正しく取捨選択する情報リテラシーは身につけるべきだ。

本から学ぶのは自分にとって昔に生きていた人が先生となって教えてくれているようなものだ。
活字から学ぶのには得意不得意があるかもしれないが、勉強が好きなタイプであれば思っているよりもたやすく質の高い情報を得られ、自分の考えをより洗練することを助けになるだろう。

 

 

旅は自分の訪れたことのない新しい場所に行って、様々な発見をすることができる。
前述した人に出会うためにも最良の方法である。(ただし、一人であることが望ましい)
海外に踏み込めば自ずと文化や習慣の違いを目の当たりにするだろう。経験してきた歴史が違えば、気候、習慣、言語が違う。
国内でも、自分の住んでいる地域と店が違ったり、方言が違ったり、当たり前に食べている食べ物が違ったりして、一人として同じ人はいないことに気づくはずである。
また、深く話してみると職業が違ったり、生まれが違ったり、通っていた学校での勉強や部活も違ったりして、様々な人生のバリエーションが存在していることに気づくだろう。
それは全て、その人が人生で体験してきた経験によっていることが分かっていると自然と相手のことを尊重することができる。初めて行った場所という新鮮さが普段よりも自分をオープンにさせてくれるのかもしれない。

旅はもっとも大学生にやって欲しい活動であり、自分自身も旅によって多くを学ぶことができた。

初めての海外でフィリピン人や韓国人という国籍の異なる人との出会い、国内一人旅でゲストハウスに泊まって出会った様々な旅人、ヒッチハイクで東京~岡山まで縦断する時に乗せてくれたキャリアの異なる社会人に1日に何人も出会った経験などから、価値観の多様さに感銘を受けた。
それと同時に自分の価値観もかなりクリアになった。
そんな自分の体験をいくつか紹介したいと思う。

 

エピソード1:軽井沢での出会い

自分が特に自分の価値観に気づいたのは休学が間も無く終了するという時に軽井沢に行った時だった。

雨が降っている夏のある日の出来事だった。

旧軽井沢駅の観光道から一本外れた道に入って教会を見た後に、
人混みを避けて元の道に戻ろうとしていた時に、古い住宅の並びの中に一件かなり綺麗な洋風のお店があることに気づいた。
視線をやってから何か不思議な魅力を感じて引き寄せられるように中に入ってみた。

 

中には工具や海外製の雑貨がちょこんと並べられていてなんだか可愛いお店。
ミニカーやドアノブ?や穴あけパッチんなどなんとも年期が入っていて何に使うか解らないものがカゴに無造作に入れてある。
奥に小さな白髪ショートボブのおばあさんが店番をしていた。
なんだか可愛らしい魔女みたいだ。

話しかけてみるとその人は軽井沢に近年横浜から越してきた方のようで
とある人と一緒におの店を切り盛りしているそう。この雑貨はそのオーナーが
趣味でドイツから毎回買ってきては店の前に置いているのだそうだ。
それから色々な話をした。
自分が友人と一緒に軽井沢に避暑にきている医療ケアの必要な重度障害を持った子供達に音楽×ダンス×アートのワークショップをしに来たこと。ちょうど一年前にアジアを旅していろんな世界を見て来たこと。将来海外の教育を学びたいことなど自然と言葉が出て来た。

その人もアメリカで暮らした時の話や今では親と別居して暮らしていることを話してくれ、それまでは親の期待に答えようと生き、今のオーナーに言われた一言で自分がその価値観に長い間苦しめられていたことに気づいたという。

その話を聞いた時、一年前までの自分ではないかというものすごい共感を覚えた。
その人も身近にいて自分の良さを知っていた家族以外の誰かの一言によって自分が縛られていた価値観に気づき、親と別居することで少しずつではあるがその価値観から解放されて行ったという。

「こうあるべき」という姿に縛られ本当に自分のしたいことをし続けられるほど人間は強くないよと。自分の人生は親は責任をとってくれないのだから自分の人生を生きていいのだと。親には感謝しているが、戻って一緒に暮らす気はないという。


60年歳近かったと思うのでその人は何年もかけてでも変わることができ他のだそうだ。
なんという既視感だろうか。
でも60年近く生きた人ですら自分に染み付いた価値観を変えることができたということはすごく自分の自信にもなったし、そういう風に悩む人は他にもたくさんいることを確信した経験だった。

その人とはinstagramだけ繋がったが、連絡を直接することはない。
軽井沢で余生を楽しむように自分の好きな生き方を始めたあの女性のことを私は一生忘れないと思う。
いつかその人との出会いで物語がかけそうなそんな不思議な出会いだった。

 

 

 

こんな感じでまだまだエピソードはあるのだが、
たくさんの人と出会う中で自分の価値観が明確になっていくし、
自分の価値観や人格は20代までなら変えやすいし、選ぶことが可能である。
もし、今の自分を変えたいと思う人がいるのならとにかく行動量を増やして、
良い本を読み、話したことのない人と深い話をし、行ったことのない場所に足を運んで見て欲しい。


この記事をどれだけの人が見ているのかはわからないけれど、

雨の降る山口にて、一枚の写真を見て思い出したことを書き綴ってみた。

 

P.S 大手保険会社のライフネット生命の出口社長も「人・本・旅」から学ぶ大切さを若者に説いていた。参考までに追記しておく。

「生産性向上へ『人・本・旅』のススメ」ライフネット生命会長 出口治明 | ZUU online